【新卒採用】スポーツ用品メーカー就職のリアル

近年、機能性とデザイン性共に優れたスポーツ用品が多く生み出されています。 それらを続々と生み出すスポーツ用品メーカーに憧れを持っている人も多いのではないでしょうか。 ですが、同じような志を持ったライバルが多いのも現実です。 今回は、そんなスポーツ用品メーカー業界の詳細と、新卒で就職するために必要なことをお伝えします。 業界と新卒採用について理解を深めましょう。

スポーツ用品メーカーの業界事情

まずは、業界について解説していきます。

市場規模は拡大傾向

コロナ禍による影響を受け、室内での活動がメインとなるフィットネス用品を中心に一時売り上げが低迷したこともありましたが、近年の健康志向や登山・ランニングブームなどの追い風を受け、現在その規模は拡大傾向にあります。

また、各競技における日本人選手、あるいは国際大会における日本代表チームの活躍の影響を受け、新たに競技を始める人や選手に憧れてユニフォームをはじめとした用品を購入する人が増加していることも売り上げ、利益率の向上に寄与しているといえます。

一方で、各メーカーは少子高齢化が進む日本国内のみでの事業拡大は難しいと考えており、新たな市場を求めて海外へ進出し、販路開拓、ブランド力強化に取り組んでいます。

年収は400万円~800万円ほどまで、平均年収は約700万円ほど。
企業によって様々ですが、スポーツ業界全体でみれば比較的高水準ということができ、実績次第では平均を大きく上回ることも可能でしょう。

日本のメーカーと海外のメーカー

私たちが日頃からよく目にするスポーツ用品メーカーの中には、日本のメーカーと海外のメーカーが混在していることを皆さんはご存知でしょうか。

具体的には、アシックス、デサント、ミズノ、モルテン、ヨネックスなどが日本のスポーツメーカー、アディダス(ドイツ)、プーマ(ドイツ)、アンダーアーマー(アメリカ)、ナイキ(アメリカ)、ニューバランス(アメリカ)、アンブロ(イギリス)などが海外のスポーツ用品メーカーにあたります。

日本メーカーと海外メーカーそれぞれの売り上げ高ランキングは以下の通りです。
【日本メーカー】
1位 アシックス 4,846億円
2位 ミズノ 2,120億円
3位 デサント 1,206億円
4位 ゴールドウィン 1,150億円
5位 ヨネックス 1,070億円

【海外メーカー】
1位 ナイキ 7兆4240億円
2位 アディダス 3兆4880億円
3位 プーマ 1兆3000億円
4位 ルルレモン 1兆1000億円
5位 スケッチャーズ 1兆700億円

(出典:NEWS24-WEB

ランキングからわかるように、海外のスポーツ用品メーカーと日本のスポーツ用品メーカーでは売り上げ規模に大きな差があります。

先ほども述べたように、日本メーカーも海外へ進出する動きが強まっており、アシックスでは売上高の80%を海外売上が占めるなど、やはり日本国内よりも海外を見た方が市場は大きいことがわかります。

それぞれのメーカーの得意分野

スポーツ用品メーカーには、それぞれに特化した競技や用品があります。
ここでは、いくつかのメーカーの特徴を解説します。

アシックス:ランニングシューズに強み。
ミズノ:野球やゴルフに強み。
ヨネックス:ラケット競技に強み。
ナイキ:シューズに強み。
プーマ:サッカーに強み。

上記以外のブランドにおいてもそれぞれが特化した分野を持っていることが多いため、調べてみると面白いかもしれません。

スポーツ用品メーカーへの就職

ここからは、スポーツ用品メーカーへの就職について具体的に解説していきます。

スポーツ用品メーカーに就職するメリットとデメリット

華やかなスポーツ業界の中でも人気な職種のひとつであるスポーツ用品メーカーで働くということに憧れを持っている人も多いかもしれませんが、そのリアルも理解しておく必要があります。

まずは、メリットについてご紹介します。
  • 自分の好きな「スポーツ」を仕事にすることができる。
  • 自社の商品をアスリートに使ってもらえる可能性がある。
  • 海外を相手に、もしくは実際に海外で働ける可能性がある。
スポーツ用品メーカーで働きたいと考えている人の多くは、スポーツが好きな人たちでしょう。
自分の好きなことを仕事にすることができるのはこの上なく素晴らしいことです。
それに加えて、選手やアスリートが自分たちの作った製品を使用してくれることもあります。
そこで選手がいいパフォーマンスを発揮してくれれば、自分たちにとって大きなモチベーションになること間違いありません。

また、海外への市場規模拡大を試みる日系企業の動向や、日本でも人気な海外メーカーの影響も相まって、海外で働ける可能性も広がっています。
海外で働いてみたいと考えている人たちにとっても非常によい職種なのではないでしょうか。

一方で、デメリットについて、以下の事柄が考えられます。
  • 給料が高くない。
  • 土日出勤の可能性がある。
冒頭で、スポーツ用品メーカーの給料はスポーツ業界でみれば比較的高水準、と述べました。
ですが、あくまでそれはスポーツ業界のなかでの比較によるものです。
一般的に、特に大手のスポーツメーカーから内定をもらう実力のある学生は、年収1,000万円を超える大手商社や金融会社から内定をもらう実力のある学生であると言われています。
そう考えると、スポーツメーカーの給料は低い、と言えてしまうかもしれません。

また、スポーツチームや部活動をサポートする可能性のあるスポーツメーカー勤務の人は、土日が出勤となることも多いです。
その分平日が休みになるので、気にしない人にとってはそれまでですが、他の一般的なサラリーマンとは異なる出勤イメージとなる可能性があることも理解しておかなければなりません。

ここで挙げたものはあくまで代表的なメリット・デメリットになります。
業界について自分で情報を集め、スポーツ用品メーカー業界が本当に自分に合っているのか見極めましょう。

スポーツ用品メーカー就職は語学力が鍵?

スポーツ用品メーカーへの就職を目指すにあたって、スポーツ系の大学や学部が有利になる、といったことはありません。
スポーツ用品メーカーもあくまでメーカーの一種なので、他のメーカーと同様の選考プロセスが実施されることが多いです。
ですが、特にナイキやアディダスといった外資系メーカーでは高い英語力が求められます。
実際に、両メーカーの公式サイトにおいて、採用情報は英語で掲載されており、アディダスの必要条件には「母国語レベルの日本語力および英語力」と明記されています。
外資系メーカーに限らず、海外進出を進める日系メーカーにおいても、英語をはじめとした語学スキルは有利になること間違いありません。
語学力は一朝一夕で身に就くものではないので、すでにスポーツ用品メーカーへの就職を目指している人は早いうちから語学力を磨いておくとよいでしょう。

大事にしたいインターンシップの機会

スポーツ用品メーカーでは、インターンシップへの参加が選考のプロセスとなっていることも多く、自分の目指す企業のインターンシップにはぜひとも参加したいものです。

日系メーカーであるアシックスやミズノでは、毎年インターンシップを実施しています。
企業について理解を深めることのできる説明会のようなものや、総合職や研究開発職などの職種によって異なるプログラムが用意されていることが多いので、自分の目指したい職種のインターンシップや情報収集のために必要だと考えられる場には積極的に参加しましょう。

また、先ほどのご紹介したように、外資系メーカーであるアディダスやナイキも掲載数、募集人数共に限られていますが、公式サイトから定期的にインターンシップを募集しています。
もちろん、すべての企業のインターンシップに参加することは大学やスケジュールの兼ね合いで難しい場合が多いと思いますが、自分の一番興味のある企業、それに加えて比較することのできる他の企業のインターンシップにも参加できると就職活動や企業選択の参考になるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は、スポーツ用品メーカーの業界事情や新卒入社を目指すにあたって知っておくべき情報を解説しました。
ここでご紹介した情報は一部でしかなく、何よりも自分自身で積極的に業界や企業について調べることでより理解を深めることができます。
企業から出される最新の情報に常に気を配りましょう。
当サイトではスポーツ業界に関する様々な記事を多数公開しているため、ぜひご覧ください。

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