スポーツビジネスへの第一歩|球団職員の仕事を知る

2024年、日本プロ野球は誕生から90年を迎えています。 現在ではJリーグやBリーグ、ほかにも各競技のトップリーグが存在しますが、その中でも野球は最も人気のあるスポーツの1つと言えるでしょう。 また、近年では世界最高峰のプロ野球リーグであるメジャーリーグベースボール(MLB)での日本人選手の活躍や2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝によってこれまで以上に盛り上がりを見せています。 国内外でプロ野球に注目が集まる中、「プロ野球に関わる仕事に就きたい」と考えている学生も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、そんな学生の第一歩としてインターンシップを紹介し、プログラム内容やその魅力をお伝えします。皆さんのキャリア形成におけるヒントとなれば幸いです。

インターンシップ

プロ野球球団が提供するインターンシッププログラムや実践的な体験プログラムは、スポーツ業界を目指す学生にとって貴重な経験の場となるでしょう。
プロ野球12球団全てでインターンシップが実施されているわけではありませんが、6球団でインターンシップや実践的な業務体験プログラムが実施されています。
各球団の取り組み内容はどのようになっているのでしょうか。

パシフィック・リーグ

北海道日本ハムファイターズ

【業務内容】
 ①来場者の動向分析、FAV(ファンクラブ)入会促進企画立案、ブースの運営
 ②営業(LAM活動)主に地域の方々への営業活動
 ③試合運営 イベント企画立案、イベントスタッフ補助

北海道日本ハムファイターズは、ファイターズ鎌ケ谷スタジアムで活動するインターンシップを実施しています。
このインターンシップは、現場での活動を通して実践に基づく経験を積むことができます。

活動内容は、試合日に行うイベントスタッフ補助や各種ブースの運営、さらにはインターンシップ生によるイベントやファンクラブ入会促進企画の立案を経験することが可能となっています。
また、試合日以外でも主に地域の方々への営業活動を行うことも可能となっています。

継続的にインターンシップへ参加することで様々な業務を経験できるため、試合日の働き方や球団職員の仕事に対する理解は深まるでしょう。

東北楽天ゴールデンイーグルス

【業務内容】
 ①業界/会社説明
 ②グループワーク(企画立案業務)
 ③球場視察/試合観戦

東北楽天ゴールデンイーグルスは、1day仕事体験として夏期と冬期の年2回インターンシップを実年2回います。

夏は2日程あり、プロスポーツビジネスの企画業務体験と試合観戦が行われます。
また、冬は3日程あり、各日2時間で業界・企業研究から企画業務まで行えるプログラムとなっています。

長期的なプログラムではないため、業務や職員の働き方を理解するには十分ではないかもしれません。
その一方で、短い時間で企業研究や業務を体験することにより、就職活動中の学生にとっては自身のキャリアを考える機会となるでしょう。

埼玉西武ライオンズ

【業務内容】
 ①ファンサービスイベントの企画・制作・運営
 ②シリーズイベントの企画・制作・運営
 ③その他イベント施策の企画・制作・運営

埼玉西武ライオンズでは、株式会社ジョインハンズスポーツを介して長期インターンシップへ参加する学生を定期的に募集しています。

このインターンシップでは球場内外でのイベント運営を中心に、様々な業務を経験することができ、社会人キャリアがスタートする前に「様々なファンサービス企画~運営~改善のサイクル」「現場最前線での実践機会」などを通じて「社会人基礎力」を磨き、社会で活躍できる人材の育成、「ありたい自分」の実現を目指します。

実際の現場対応を通して自分の実力を試し、自分自身に挑戦することで、成長し続けたいと考えている方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

千葉ロッテマリーンズ

【業務内容】
 ①イベント運営 
 ②球団職員による講義 
 ③おもてなし研修

千葉ロッテマリーンズでは、2013年から始まり、2024年に12年目を迎える球団公式キャリア教育プログラム「マリーンズ・スポーツカレッジ」を実施しています。
毎年、スポーツ業界を目指す多くの学生が参加しています。

球団業務や球団イベント運営に参画することや実務に携われる機会を提供することで、将来のプロスポーツビジネス業界で活躍できる人材の育成を目的としています。
将来的にスポーツ業界への就職を目指す向上心のある方は、プロスポーツ球団の業務の一部を実践的に学べる環境に挑戦してみてはいかがでしょうか。

プログラムでは球団職員とともに業務を行うため、球団職員の仕事に対する理解は深まるでしょう。
また、球団職員が近い距離にいることもこのプログラムの特徴と言えます。
球団職員として働きたいと考えている学生であれば、実際に活躍する職員の方から多くを学ぶことができるでしょう。

福岡ソフトバンクホークス

【業務内容】
 ①試合観戦
 ②スポーツビジネス体験イベント
 ③グループワーク/プレゼンテーション
 ④先輩社員座談会

福岡ソフトバンクホークスでは、夏季に新卒採用に向けて球団職員の仕事を体験できるイベントを開催しています。
短時間で球団職員の仕事を体験できるため、就職活動中の学生であっても参加は比較的容易となっています。
その一方で、実際の現場で仕事を体験できるわけではありません。
この点は他のインターンシップやプログラムとは異なります。

セントラル・リーグ

横浜DeNAベイスターズ

【業務内容】
 ①「様々なコミュニティマーケティングの調査~企画~運営~改善のサイクル」
 ②「現場最前線での実践機会」

横浜DeNAベイスターズでは、スポーツ・エンタメ業界や様々な業界で活躍できる人材を育成し、輩出することで、 球団や各業界、ひいては社会の発展に貢献する学生(=若手人材)を育成する 「長期協働型スキル&マインドセットインターンシッププログラム」を実施しています。

このインターンシップでは学びの機会と実践の機会を経験できるので、スポーツビジネスへのキャリアプランを目指している学生は参加してみてはいかがでしょうか。

インターンシップはいつから?どこから探す?

各球団の募集時期を見るとシーズン前や終了後に募集するといった傾向は見られません。

各球団のプログラムの対象者が学生ということもあり、新年度へ変わる時期や春季または夏季休業といった学生が比較的動きやすい時期に情報が公開されています。
募集開開始と終了のタイミングは毎年同じとは限りませんので、気になる球団があれば球団HP等を確認する必要があります。

また、PROSPOでは各球団のインターンシップ情報を随時更新していますので、ご検討の際には、ぜひお役立てください。

インターンシップから採用へ

皆さんが気になるのは、インターンシップから採用に繋がるのかどうかではないでしょうか。

必ずしもインターンシップが採用に繋がるとは言えませんが、インターンシップを通して周りのスタッフから働く姿勢や人柄を評価されれば、チームスタッフとして契約する可能性は十分にあると思います。

また、各球団の新卒採用の状況はどうなっているのでしょうか。
福岡ソフトバンクホークス・横浜DeNAベイスターズ・中日ドラゴンズなどの球団では2026年3月卒業予定の学生を対象とした新卒採用を実施していました。(既に26卒を対象としたエントリーは締め切られています。)
これからは、次年度である2027年卒業の学生に向けて、積極的に新卒採用を実施する可能性があると考えられます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
プロ野球球団でのインターンシップや実践的な体験プログラムは、プロ野球に関わるキャリアを築きたい学生にとって非常に貴重な経験を得ることができます。
球団職員の一員として、実務経験を通して様々な業務を経験することで自分自身の成長を実感できるでしょう。
また、複数球団で新卒採用が実施されているため、インターンシップへの積極的な参加は採用過程のなかで活かすことができるのではないでしょうか。

本サイトでは、インターンシップやスポーツ業界に関するコラムを多数公開しています。ぜひそちらも併せてご覧ください。

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