学生時代にスポーツをしていて、社会人になってもスポーツにかかわりたいとぼんやり考えている学…

なぜ、NBAは人気なのか?
皆さんは好きなバスケットボール選手を聞かれたら誰と答えますか?
私は11年ほどバスケットをしていました。周囲の人にこの質問をすると、「ステフィン・カリー」や「レブロン・ジェームズ」と答えます。これらの選手はバスケットをあまり知らない人でも聞いたことがあるのではないでしょうか。
日本にはプロバスケットボールのクラブが全54クラブあり、日々、熱い試合を繰り広げています。にもかかわらず、国内では、「Bリーグにあまり興味がない」NBAファンが数多くいます。
今回のコラムでは、なぜ、NBAは世界中で人気があるのかについて、お話できればと思います。
NBAのお客さんはファンではない
この言葉に違和感を感じますが、実際はNBAにとってファンもお客さんです。しかしながら、NBAが主にマーケティングを仕掛けている相手は「スポンサーとメディア業界」になります。つまり、ファンを獲得するマーケティングは各クラブが行っています。
最近では、八村塁選手が所属していたワシントン・ウィザーズは、八村選手を獲得したあとに日本語のX(旧Teitter)アカウントを開設しました。世界中のファンを巻き込もうというマーケティングをスピード感をもって行えている部分に凄さを感じます。
では、具体的にNBAはどのようなマーケティングを「スポンサーとメディア業界」に仕掛けているのでしょうか。
ライセンス契約
このロゴを帽子などで見たことはないでしょうか。
参照:https://www.shutterstock.com/ja/search/nba
スポンサーに対するマーケティングで代表的なものとして、「ライセンス契約」があります。ライセンス契約をしたブランドがNBAのロゴマークなどを使って商品を開発・販売を行い、売上の数%を「ライセンス使用料」として、NBA側がもらいます。
これらのNBAジャージやキャップといったアパレル製品は巨大ビジネスになっています。特に日本でもよく耳にするのが、マイケル・ジョーダンのエアジョーダンから始まった「ジョーダン・ブランド」だと思われます。他にもアンダーアーマーやアディダスなどの有名ブランドがNBA選手をサポートすることで、世界中において、また、バスケットを知らない人にも、NBAの魅力を届けられる相乗効果を生み出しています。
放送権料×広告スポンサー
放送権料、広告スポンサーはNBAの最も大きな収益源の一つです。全体の収益のうち40~50%程度を占めると言われています。また、NBAは多くの大手企業から広告スポンサーを獲得しており試合中の中継やデジタルコンテンツ内に効果的に広告を組みこませています。特に視聴者数の獲得できるサブスクリプションサービスによるオンデマンド視聴は全世界に配信されるため、様々な手法でスポンサーの企業ロゴや商品名が表示されます。
「いかに熱狂を作り出すか」がNBA
NBAを好きになる人の多くは、人間離れした凄まじいプレーを見て「こんなことできるんだ」や「あのプレーかっこいい」と興味を持つ場合がきっかけとしてあると思います。
特にバスケットボールはSNSとの相性が良く、得点機会が多いことに加えて、1プレーが24秒以内と「短くておもしろい」が作り出せるコンテンツでもあります。多くの人に、短時間でスポーツの魅力が伝わるという点においても、現在のNBA人気の高さがわかります。
ルールを変えてしまう
「ファンのためになる」「そのほうが儲かる」ということがわかれば、競技のルール自体をあっさり変えてしまうというのがアメリカらしい合理的な考え方です。
日本を含め世界中のリーグのほとんどはFIBA(国際バスケボール連盟)のルールに基づいていますが、NBAは独自のルールを使用しています。3ポイントラインの位置やファールアウトの上限、試合時間までもが異なっています。これも、エンターテイメント性を重視しているアメリカらしい取り組みだと思われます。
Bリーグの革新
現在、国内プロバスケットリーグであるBリーグはB革新として、NBAに次ぐ世界で2位のリーグをつくろうとしています。2026シーズンから始まる新たなBリーグに向けて、収容人数が5,000人以上であるアリーナを建設するなど全国で革新が進んでいます。さらに、将来的な目標として、2030年にはBリーグから排出されるNBA選手5人ということも掲げています。近いうち、国内にいるNBAファンがBリーグに引き込まれる日がくるのでないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、NBAの人気について解説をしました。バスケットボール自体が、SNSに向いたスポーツであること、ファッション性を高めることで世界的にNBAが認知されていること、また、独自のルールの採用などが人気の要因としてわかりました。 さらに、「NBA Japan Games」という日本でのNBA試合の開催も行っているため、国内では高いNBA人気があると考えられます。
現在、国内では、八村選手や渡邊選手、富永選手など海外でプレーする日本人選手への注目度は高まっています。それに加えて、B革新もあるので、今後の日本のバスケットボール人気が、ますます加速していくことを楽しみにしていきたいと思います。
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